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だいたい名古屋

伝説の名古屋芸人「大東両」を知る…大須演芸場4月定席寄席に行ってきました

4月は「登龍亭一門」3周年記念の特別回

トークコーナーは撮影OKでした。名古屋の落語家全員集合!

ここ数年、毎月楽しみにしている大須演芸場の定席寄席に、今月も行ってきました。

今月は、名古屋を拠点に活動する「登龍亭一門」亭号の改名3周年記念の興行。普段の出演者は、東京や大阪の芸人が多いです。今回は、名古屋芸人が主任のめずらしい回でした。

主任は登龍亭一門筆頭で、瀬戸在住の獅篭師匠。ネタは古典落語「ぞろぞろ」の改作で、瀬戸が舞台の「瀬戸線ぞろぞろ」。途中、名鉄瀬戸線の駅名をもじった駄洒落を、全駅分言っていく暴挙に(笑)。前座の幸吉くんも舞台にあがって駅名のめくりをしてました。これは落語なのか…と思わせるなんともシュールな絵面です。

立川わんだ師匠のサングラス姿のラップ、柳家三亀司師匠の独楽を回さない曲独楽、冷蔵庫マンの冷え冷えギャグと、なかなかクセモノ揃いの回。獅鉄さんも高座でiPhoneで音声を流したり…落語なのにみんな小道具つかいすぎ!…でも、こういう本流から外れた感じ、名古屋っぽくて大好きです(笑)

伝説の名古屋芸人、大東両を知る

大喜利では獅篭師匠プロデュースの映像作品「大須きっど」が上映。かつて大須演芸場で活躍した伝説の紙切り師、大東両閣下のドキュメンタリーです。「大東両」が「大統領」に聞こえるから閣下と呼ばれていたそうです。

紙切りは普通、外周だけを切ることが多いが、大東両閣下は中まで切る芸の細かさ。浪曲を歌いながら、立ったまま紙にハサミを入れていくのも特徴的です。ぜひ映像を見てほしいと思いYouTubeで検索してみましたが出てこず…残念。いやぁ、貴重な映像が見れました。

小泉元首相の切り絵…すごい。

獅籠師匠がガンダムの切り絵を頼んだことがきっかけで、晩年はガンダムの切り絵を大量に切っていたそう。ガンダムの切り絵は獅籠師匠のホームページで見ることができます。

thundergate.jp

大須演芸場のエピソードが熱い!

演者とお客がマンツーマン。楽屋に謎の老婆が住んでいた。席亭が公演中にもかかわらず、ヘッドホンをしてビデオ鑑賞していた。…などなど、寄席に通っていると、昔の大須演芸場の話をよく聞きます。どのエピソードも場末感満載で興味深いです(笑)。聞く度に昔の大須演芸場に行ってみたかったなと思います。

演芸場で聴く落語は雰囲気があり、市民会館のようなホールでの公演とは違った良さがあります。名古屋圏では貴重な、生の落語を楽しめる唯一の演芸場。また閉鎖することがないよう応援していきたいです。